「エンゲージメントは会社の土台をつくる」ブイキューブがWevox導入で社員の自己実現を目指す理由「エンゲージメントは会社の土台をつくる」ブイキューブがWevox導入で社員の自己実現を目指す理由

株式会社ブイキューブ 代表取締役 副社長 COO 高田雅也氏

提供:アトラエ

テレビ会議やWeb会議、オンラインセミナーなどビジュアルコミュニケーション分野で様々なサービスや製品を提供する株式会社ブイキューブは、世の中のリモートワークという新しいワークスタイルの定着と共に好業績を上げている。一時は経営的に行き詰まったという同社は、構造改革を進めていく中で再び飛躍するために社内の「人財」の大切さに改めて気付き、全社員の状態把握のためにエンゲージメントを重要な指標として取り入れた。その意義について同社代表取締役 副社長の高田雅也氏に話を聞いた。

社員の幸せなくして会社の成功はない

――エンゲージメントに注目された背景についてお聞かせください。

2018年に構造改革が一段落して攻めの姿勢に転じようと、モチベーションアップや働き方改革のために様々な施策を実施していたときに、エンゲージメントを数値化できるアトラエの「Wevox(ウィボックス)」を知りました。

社員の「働きがい」を定量化して改善につなげていくためには、年に1度の社員満足度調査ではPDCAサイクルが回しにくい。しかし、Wevoxであれば導入しやすく、社員に負担をかけずに調査できると思いました。

高田雅也氏

株式会社ブイキューブ
代表取締役 副社長 COO
高田雅也

――働きがいを定量化したいと考えるようになった理由は何でしょうか。

当社は2006年ごろに上場を目指すことを決め、がむしゃらに業績向上に取り組み、積極的に中途採用を進めて利益を確保してきました。しかし、企業にとって大切な企業文化づくりを先送りにしてしまっていたのです。

上場後2014年から2016年にかけて急速に成長したことがきっかけで経営的に行き詰まり、それが会社を見直すきっかけになりました。「会社とは何か」「仕事とは何か」と真剣に考えたときに、社員の幸せなくして会社の成功はあり得ないと気付いたのです。

社員は同じ会社で働く仲間です。せっかくこの会社で出会ったのですから1人でも多くの仲間が幸せを感じて、働くことが楽しいと思える会社、誇りに思える会社にしたいと考えました。しかし、コミュニケーションは属人的なものであり、本当にそう思っているのかわかりません。

みんなが会社をどう評価しているのか、ミッションやバリューをどう捉えているのかなどをニュートラルに知りたいと思っていたときに、全社員がそれぞれ感じてくれていることを「エンゲージメント」という枠組みで入力してくれることにより、全社をこれで見渡そうと決めました。

ボトムアップの活動がスコアアップに直結

――Wevoxを導入して成果は上がったのでしょうか。

導入当時は悩みました。社長を交えた食事会やレクリエーションなど思いつくものはやってみたものの、何をしてもスコアが動かないのです。1年くらいは悶々としていましたね。

そんなときにアトラエのセミナーで「職場のエンゲージメントは経営と人事が主導ではなく、管理職や現場主導のほうが高まりやすい」と聞かされました。中間層であるグループマネージャーやチームリーダーがエンゲージメントを理解してムーブメントを起こすことが肝心だと気付くまでに1年かかりました。

そこでまず人事関連の課題だと感じていることを可視化し、自社に足りないところを棚卸しました。人財開発を本気でスピーディーに取り組みたかったので、2020年に「ピープル・サクセス室」を私の直轄組織として立ち上げました。室の名称は私たち自身が成長してサクセスするという意気込みを言葉にしたものです。

――エンゲージメントを高めるためにどのような活動に取り組んだのでしょうか。

ボトムアップという視点で新しい取り組みを進め、アトラエのセミナー動画を見て、ムーブメントを起こすセオリーにヒントを得て取り組んだのが、会社としての成功体験をつくることです。

仕事を自己成長につなげた人をひな壇に上げて表彰したり、全社に意識的に事例として発信したりすることにより、「何でもやっていいんだ」という文化をつくっていこうとしています。昨年から始めた新規事業コンテストも1年目は様子見的な感じがありましたが、2年目の今年は「事務局をやりたい」と何人もの社員が手をあげてくれました。

また昨年末は、内容は白紙の状態で「ピープル・サクセス賞」を実施することを決めました。どんな賞にするのか、選出方法はどうするのかなど、すべて自発的に決めてもらおうと思い事務局を公募しました。8人の有志が完全ボトムアップの全社イベントとして取り組んでもらったのですが、結果は大成功でした。立ち上がって企画してくれた仲間たちに感謝しています。この賞の直後に「成果に対する承認」項目の全社エンゲージメントスコアが大きくアップしました。

さらにコミュニケーションという点にも着目しています。当社ならではのオンラインコミュニケーションツールを活用した「全社会」も、毎年アップデートし、伝達する情報の量と質の改善に大きな成果を上げました。今では毎月行っています。しかし本当に大事なのは職場での上司部下のコミュニケーションの質です。従来の社内面談は、査定評価のために半期毎に掲げた目標の進捗確認に終始することが多く、個人の成長やキャリアプランについての十分な話し合いができていなかったのです。そこで一人ひとりが自分で考えたキャリアプランを上司と共有することで共にキャリア形成を行う”キャリアドック”という新しい仕組みを稼動させることにしました。

エンゲージメントが全社の一体感を高める

――エンゲージメント向上の活動は業績向上に結びついているのでしょうか。

足元の業績を左右する要素としては事業環境や社会環境、その時々の事業戦略の影響が大きく、エンゲージメントは短絡的には業績につながらないでしょう。ただ会社の土台をつくるという意味は大きいと思います。良いときも悪いときもボトムアップするための礎になるはずです。

エンゲージメントによって基盤ができることは企業としての変化対応力を向上させます。Web会議やオンラインセミナーを得意とする当社では、昨年のコロナ禍で突然引き合いが急増し、人的リソースが不足する部分も出てきました。

会社として100人強の人材を採用しましたが、すぐには現場の戦力になりません。そんなときに全社で人を出しあって協力するという文化が出来上がっていたおかげでそれぞれが忙しいはずなのに、スタッフが足りないと聞くとできる限りの人を出してつなぎの役割を果たしてくれたのです。

エンゲージメントが向上することによって一体感が強くなったと感じています。世の中で必要とされているサービスを提供しているという誇りが高まっていることは、Wevoxのスコアからも定量的に読み取れます。経営者として感じていることが数値で確認できるのはWevoxの大きな価値です。

高田雅也氏

「エンゲージメントの向上によって一体感が強くなったと感じています。経営者として感じていることが数値で確認できるのはWevoxの大きな価値です」

――Wevoxのエンゲージメント向上へのサポートについてはどう評価していますか。

カスタマーサクセスチームが的確にサポートしていただいています。エンゲージメントの具体的な施策に迷ったときに、他社と自社の環境の違いを教えてくださったり、一般的なトレンドと比較をしてくださるので助かります。

今年の年初に「ピープル・サクセス賞」の実施を発表した際には動画でエンゲージメントについて解説していただきました。膨大なデータに基づいて客観的なアドバイスをいただくことができ、私たちにとってアトラエはシンクタンク的な存在です。

「一歩一歩着実に」企業文化を進化させていく

――今後はどのような展開をお考えでしょうか。

スコアは単に高ければいいというものではありません。今後注目したいのは変化点です。その人なりの入力基準で点をつけているはずです。それが変化したのはなぜなのか。個人レベル、組織レベル、会社レベルでそこから打つべき施策も見えてくるはずです。

調査を続けていると“慣れ”も生じてきます。怖いのは現在の取り組みが形骸化することです。そこで、エンゲージメントにどう向き合うのか、なぜ調査するのかをドキュメントをつくってしっかりと社員に伝えようとしています。

今月の「全社会」では、エンゲージメントがメインコンテンツです。そこではWevoxのカスタマーサクセスメンバーにも講演してもらうなど、エンゲージメントの重要性を改めて伝えていきます。

――最後にエンゲージメント向上に取り組んでいる方たちにメッセージをお願いします。

エンゲージメントで大事なのは経営者の理解です。部分的にプロジェクトができて盛り上がっても、経営者が無関心では全社レベルでエンゲージメントが向上していくことはないでしょう。まず経営者が理解して全社での取り組みとして位置付け、そこから活動をデザインしていくべきだと思います。

高田雅也氏
働くすべての人のエンゲージメント向上を支援する組織力向上プラットフォーム Wevox 詳しくはこちら
ページトップへ
働くすべての人のエンゲージメント向上を支援する組織力向上プラットフォーム Wevox 他の記事を読む